「脳内検閲機構」の話題で、知らない人から感想メールをいただいたんだけど、あんまりない経験なので反応(笑)。面識のない人から気軽に感想を書けるようにフォームメールをつけていたんだけど、誤字の知らせ以外に初めて活用された!
その方は、まわりに嗜好のあう友人がいないので、同じ嗜好のサイトにお邪魔すると書き込んでしまい、返事をもらえると、知り合いになった気になってしまうとか。
これは確かにわかります。一回も面識ないのに、サイト上で読んでいると、相手のことを知ったつもりになるし、そこで掲示板などでやりとりしたら、より親しくなった気分になるし。ネットでの人間関係というのは、旧来の対人関係だけでは把握できない細かいレベルがあるので難しいところ。
ちょっと自分の場合を考えてみます。
- 相手のサイトを読んでいるだけの段階では、まったく面識がないと考える*1
- 掲示板やコメント欄、ブログ同士でのやりとりをしたら、面識はできたと考えるが、あくまで公開の場でのやりとりなので、親しくなったとは思わない
- メールやメッセンジャーなどの私的な場所でやりとりを始めると別段階に。ここでのやりとりを繰り返すと、仲良くなっていく。このぐらいになってくると、ネット上での馴れ合いも発生
この例はネットのみで完結してるけど、実際には途中の段階で実際に会ったりして、急に仲良くなったりなんてことも。こうやって整理すると、同じコミュニケーションであっても、公的領域と私的領域で扱いを変えているというのがよくわかる。おお、ised第3回で話題になった「ネット上の私的領域」という話に繋がった。
よく面識もないのに、コメント欄で親しげに話してくる人というのは、その人にとって相手のブログのコメント欄が相手との私的領域に見えているのではないだろうか。自分でブログをやっていれば、そういう意識は生まれにくいので、「脳の検閲機構が甘い人は当然サイトやblogを持ってない人に多い」ということになるんだろう。逆に、ブログのコメント欄に記事の内容とは関係ない自分の意見を書く人は、公的領域だと思っているからこそ、書くんだろうなあ。
メールは確実に私的領域だから、そのため距離感が読めない人が一番出やすい。でも、第三者が読んでいる訳ではないので、無視すればokで問題は発生しにくい。
そう考えると、mixiというのは掲示板やブログのコメント欄と違い、完全公開の場ではないために、私的領域という認識になり、そのために人間関係の親密度が上がりやすいんではないかと思った。これはIRCやMLなどでもいえるけど。
*1:この段階で、情報提供などの業務連絡的メールを出す時は、初めてのつもりで書く