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出版社の在庫は税金がかかるのか?

砂糖菓子(ライトノベル)がなくなる前に - 鍵の壊れた部屋で見る夢[↑B]
この記事に対して、匿名ダイアリーでこんな記事があった。
資産を保有しているだけで税金がかかるだって?[↑B]
最初、この記事を読んで、出版社の在庫は税金がかかるのに! わかってない!とか憤慨したのだが、確かに一般的な会計では棚卸資産として計上されるようで、どうも出版関係の方がイレギュラーであるようだと気付いた。出版社に勤めていた時代、たまに倉庫に行って在庫チェックして、「在庫にも税金がかかって大変なんだよ!」と教えられていたもんで…。ちょっとわからなくなってきたので詳しい人の解説を聞きたいところ。
とりあえず、自力で何で「出版社の在庫には税金がかかる」と一般的に言われているのか考えてみた。
出版物の委託販売と再販制 @ 著作物再販制に疑問を持つサイト[↑B]
調べていてここが参考になった。ここで委託販売制度の話が書いてあるが、出版における委託販売は

純粋な委託販売……売買ではない。商品の所有権は委託元にある。
出版物の委託販売……基本的には売買行為。商品の所有権は移転する。ただし返品が可能。

という違いがあって、書店が取次から仕入れた時点で所有権の移転がある。
書店から注文される前の在庫は棚卸資産になるが、返品された在庫はいったん所有権が移転しているので棚卸資産に計上されないのではないか?というのが自分の推測。たしか、先に書いた在庫チェックの時に、一回は書店に出たものと一回も書店に出てないものを別に数えていた気がするし。
東京都主税局<税目別メニュー><固定資産税(償却資産)>[↑B]
また、最初の記事の修正後の記述のように「在庫に税金がかかる」という説明は省略があって、「売れないものを処分することで決算上では損失扱いとなり税金がおさえられる」なのかもしれない。
なお、在庫においての一番大きな金額的問題は倉庫代ではあるとは思う。