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有機ELテレビは量販店で見てると現行機種で55型30万円が相場だが、通販だと型落ちモデルが10万円台前半で買えるという状況はいつまでも続かないのでは

量販店のテレビコーナーを見ているといつも思うのだが、有機ELテレビは確かに高い製品に見える。だいたい55型で30万円以上が相場だ。予算10万円ぐらいでテレビを買おうと思っても、どうやっても液晶しか選択肢に入らない。
ところが、通販だと型落ちモデルが10万円台で売られているのが普通で、特に安いところだと10万円台前半になる。自分も2021年にAmazonでLGの2020年モデル有機ELテレビ55CXPJAを13万ちょいで買った。
LGの有機ELテレビは、2021年から2022年にかけて、Amazonで型落ちモデルがずいぶん値下げしていた。しかし、2022年にAmazon専売で4K/120p入力に対応しない廉価版のAシリーズが出てから、4K/120p入力に対応したB/Cシリーズは値下げどころか、最初に在庫を売りきったあと、Amazon本体での取り扱いをしなくなった。現状Amazonで売ってるLGの有機ELテレビはマーケットプレイスに扱いのみで、Amazon本体が売っているのはAシリーズのみという状態になっている。
有機ELテレビは高いというイメージがある中、55型の有機ELテレビが10万円というのはインパクトがあり、話題になりやすいというのは、ネットを見ていて強く感じる。しかし、そこで重要なのは、4K/120p入力に対応した高性能な有機ELテレビが10万円であることでなく、とにかく有機ELテレビであれば、注目されるということだ。その結果が、Amazon専売のAシリーズの登場である。
今はAmazonREGZAの4K/120p入力に対応した有機ELテレビがセール対象になっているが、これも同様の状態が続くとは思えない。REGZAでも同様にAmazon専売で、低コストモデルが投入される可能性はある。
現在の高性能な有機ELテレビの極端な値落ちはあくまで在庫整理の結果であり、販売側の需要の予測と実際の需要の差が産んだ産物なのだから、いつまでもこの状態が続く訳ではないだろう。
有機ELテレビを買って、映像生活が楽しくなり、有機ELテレビいいよ!といつも語っているのだが、有機ELテレビが高いのも事実だ。なので、セール情報を見かけるとTwitterでいつも書いていたのだが、ずっとセールをウォッチしていると、これがいつまでも続く訳でもなさそうと感じたので、書いた。なるべく安く有機ELテレビを買いたいと思うのなら、早めに決断をすることを勧める。

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kanose.hateblo.jp
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Amazonプライム会員限定セールで、PS5対応の有機ELテレビ REGZA 48 / 55X8900K(2021年モデル)が安い

PS5が普通に販売されるようになり、FF16の発売も近付き、PS5やXbox Series Xのようなゲーム機は、どういうテレビなら性能を発揮できるか悩んでいる人も多いだろう。こうした新世代ゲーム機用のテレビで重要なのは、HDMI 2.1の各種規格に対応しているかどうかだ。具体的には、4K120p / VRR / ALLM /eARC といった機能が挙げられる。詳しくは下記の記事を参照して欲しい。
【西川善司の大画面☆マニア】プレステ5対応テレビの正しい選び方。キーワードは「4K/120p」「VRR」-AV Watch
去年までは、LGの4K120pに対応した有機ELテレビの型落ちモデルがAmazonでよくセールしていたのだが、現在LGの有機ELテレビでセール対象になるのは、4K120pに対応していない廉価版のAシリーズだけになってしまった。Amazon本体では、4K120pに対応したモデルを扱うこと自体なくなり、売っているのはマーケットプレイスのみだ。
※今、LGのテレビが一番安く買えるのはコストコである。時々開催されるLGセールだと、かなりの値引きが期待でき、5入会金を払っても安い(6/4まで)
Amazonで、LGの55型4K有機ELテレビが99,800円 - AV Watch
55型有機ELテレビが10万円を切っているというこのニュースが話題になっていたが、これが廉価版のモデルである。

LGの代わりにREGZAがセール対象に

4K120pで表示できるゲームタイトルはごく一部だから、割り切って、LGのAシリーズを買うという手もあるが、4K120pに対応したREGZA有機ELテレビがプライム会員限定セールの対象になっているので、どうせ買うのならこちらだろう。具体的には2021年モデルのREGZA 48 / 55X8900Kで、48型は119,800円、55型は135,800円だ。
www.regza.com

この製品は、ゲーム機と繋げるテレビに関する情報がネット上で一番充実していると思われるAV Watchの連載「西川善司の大画面☆マニア」でも高評価だった。
【西川善司の大画面☆マニア】4K120p対応の有機ELレグザ「X8900K」。Android化した48型は買いか!?-AV Watch

HDMI 2.1規格にフル対応

4K120p / VRR / ALLM / eARC といったHDMI 2.1の各種規格に対応しているため、PS5やXbox Series Xといったゲーム機や、RTXシリーズを搭載したゲーミングPCはもちろん、最新のサウンドバーを接続するのにも困らない。ただ、REGZAのeARCは後述するように、少々問題がある。

表示遅延が小さくてゲームに強い

4K / フルHD1080pの120p入力時の表示遅延は0.83msと非常に高速なのもゲーム向きだ。ただ、それ以外の入力では約9.2msecになる。4K120p表示に対応したゲームは少ないので、実質的に約9.2msecとなるが、これも60fpsなら1フレーム以下の遅延である。

映り込みを抑えた低反射パネル

有機ELテレビは、光沢のあるグレアパネルの製品が多いが、本製品はハーフグレアの低反射パネルを使っているため、映り込みしづらい。明るいリビングなどでの使用を考えている人はハーフグレアの製品が向いている。

REGZAはeARC周りでトラブルが多いため、サウンドバーを使う場合は要注意

REGZAは表示遅延の小ささなどからゲームに最適と言われるのだが、実は少々問題がある。eARC周りで、表示が乱れる、音が途切れる、などのトラブル情報がかなり多いのだ。
REGZA eARC - Twitter検索 / Twitter
一番良い解決方法は「eARCをOFFにすること」だという。※参考 https://www.rakugakidou.net/202301090115log.htm#20230115regzaps5
eARCとは、簡単に言うと、テレビから出力されている音声データをAVアンプやサウンドバーなどのオーディオ機器に戻す規格である。ほとんどのテレビにはARCという規格がついているが、ARCは光デジタルと同じ帯域しかないため、伝送量が多いDolby Atmosのような新しいオーディオ規格を伝送するには帯域が足りない。そのため、ARCの帯域を増やしたのが、eARCである。最新のサウンドバーは、このeARCを前提としており、HDMI入力は一つのものが多く、BOSE Smart Soundbar 900のようにHDMI入力がないものもある。サウンドバーを使おうと思っている人はREGZAでの相性はちょっと注意したいところだ。
また、Swtichなどで使われているリニアPCMのマルチチャンネルがREGZAを通して、eARCで接続すると、なぜかステレオになってしまうという問題もある。
REGZA(東芝)のクソ対応とジョーシンの神対応!REGZAは絶対不具合を認めないし確認もしない!メーカー保証に期待してはいけない!初期不良対応は無いものと思え! | Secura Vita
自分はeARCをトラブルの宝庫と思っているので、入力はすべてAVアンプに集約し、eARCはテレビ自体の音声をAVアンプに入力することにしか使ってないのだが、おかげでトラブルとは無縁である。REGZAでSwtichの5.1chを楽しみたい人は、AVアンプの導入を前提とした方がいい。
※2023/12/7追記
https://av.watch.impress.co.jp/docs/topic/avwaward/1548162.html:text
https://av.watch.impress.co.jp/docs/topic/avwaward/1551600.html:text
この記事によると2022年のREGZAはPCM5.1chをeARC転送できるようになったそうだ。新しいモデルでは解決しているとのことで素晴らしい

シャープのテレビが『エルデンリング』向きという怪情報

「エルデンリングの暗いところまで見える4Kテレビくれ」と伝えたら店員さんが極まっていた - Togetter
以前、Twitterで『エルデンリング』に向いた4Kテレビとして、シャープのテレビが挙げられていたことがあるが、間違った情報ばかりであった。この中で、話題になっているシャープの4T-C55DP1はシャープがXLEDと呼んでいる量子ドット×ミニLEDの液晶パネルで、画質は確かに高評価なのだ。しかし、HDMI 2.1の規格にほとんど対応しておらず、4K120p入力では解像度が半分になってしまう。『エルデンリング』は4K120p表示はできないので、直接は関係ないが、4K120p表示ができるゲーム機を繋げるテレビとして向いているとは言えないだろう。
4K120p入力で解像度半分になっちゃう問題。TVメーカー5社に聞いた - AV Watch
ゲームモードでも、入力遅延は18.4msと他社のテレビと比べると大きい。
【西川善司の大画面☆マニア】国産第1号の量子ドット×ミニLEDアクオス降臨。輝度も完成度も高し!-AV Watch
これらの情報を見れば、とてもゲーム向きといえない。ゲーム向きといえるテレビのメーカーは、PanasonicソニーREGZA、LGだが、店員が、この4社のテレビを挙げない時点で、シャープの販売員なのでは?と強い疑いを持つ。

ネットで広まる焼き付いた有機ELテレビは古いパネルを使った製品

時々Twitterで、パネルが焼き付いた有機ELテレビの写真が話題になるが、焼き付いた有機ELテレビの型番を確認すると、ほぼ2018年以前の製品である。2019年以降の製品は焼付き対策がされたパネルになっているから、パネルが焼き付いたという話が出てこない。せっかく焼付き対策をしたのに、対策をしていない頃に出た製品での焼付きの話が出回ってしまうのだ。*1
寝落ちで焼き付くというが、寝落ちするような状況なら、ゲーム機の省電力モードが発動するし、テレビも止まった画面を表示していると、スクリーンセーバーを起動したり、自動で電源をオフにしてくれるのだから、寝落ちでの焼付きは心配する必要はない。

「すごい店員さんに教えてもらった」という話に人は弱い

有機ELは暗部の表現に強いので、『エルデンリング』のようなゲームは当然綺麗に表示される。Twitterで「有機ELテレビ エルデンリング」で検索すれば、綺麗さを高評価する人は多く見つかるし、最近の量販店では、PS5と大画面のBRAVIAを繋げた展示も多いから、その綺麗さを体感しやすいだろう。
売れ残ったモデルをシャープの販売員が巧みに誘導して買わされたのでは?と思ってしまうが、「すごい店員さんに教えてもらった」という物語マーケティングを安易に信じる人が多かったというのがよくわかる。今回、自分がよく知るジャンルでの情報だったので、情報の信用性の低さに気付けたが、Twitterで広まる情報、特に製品のお勧めはこういうことが多いのではと怪しんでしまう案件であった。

予算2000円でPCをハイレゾに対応させる-低価格USB-DAC内蔵ヘッドホンアンプの紹介-

※追記:この記事はハイレゾの勧めというより、PCのヘッドホン出力は音質が悪いから、外部USB-DACを使って音質を良くしよう!というもので、この程度の環境ではハイレゾの恩恵を受けられないのではという指摘はよくわかる。自分も、ヘッドホンではハイレゾと普通の音源はそれほど差を感じず、差を感じるようになったのはスピーカーにしてからだった。よく言われる高音ではなく、ヘッドホンでは感じづらい空間表現で大きな違いを感じた。

据置USB-DAC内蔵ヘッドホンアンプは1万円以上とそこそこの価格

PCに接続するUSB-DACというと、こんな感じで、据置型のUSB-DAC内蔵ヘッドホンアンプを勧めることが多い。今なら、この記事にあるように、最近出た比較的安くてコンパクトなiFi-Audio Unoがお勧めだろう。*1
【2023年5月最新】おすすめの据え置き型ヘッドホンアンプ・USB-DAC 特集 種類や選び方まで専門店スタッフが徹底解説! | e☆イヤホンの特集ページ
しかし、据置型のUSB-DAC内蔵ヘッドホンアンプは最低でも1万円以上する製品であり、気軽に買えるものではない。こういった製品は、ハイレゾ音源の再生がFLACだけでなく、DSDフォーマットに対応していたり、ヘッドホンアンプが高性能だったり、ボリュームがついていている、など高機能だ。しかし、現在配信されているハイレゾ音源はFLACの24bit / 48kHzが多く、一部は96kHzで、ごくまれに192kHzがあるぐらい。DSDはクラシックやジャズなどでしか配信されていないので、対応していなくても、クラシックやジャズ好きでない人なら、対応していなくても問題にはならない。
据置でないポータブルのUSB-DAC内蔵ヘッドホンアンプは、スマホ用として、8000円ぐらいの価格帯で、FiiOなどポータブルオーディオに強いメーカー各社からいろいろ出ているのだが、今回紹介するのは、もっと低価格の2000円以下の製品だ。これらは、24bit / 96kHzなど、ハイレゾの最低条件にしか対応してなかったりするが、先に書いたように、現在配信されている大半のハイレゾ音源に対応している。

スマホ用に出ているUSB-DAC内蔵ヘッドホンアンプなら安い

自分が持っているのは、この2つで、もともとPixel 3 XLに有線ヘッドホンを繋げたくて買ったのだが、これをPCに繋げれば、お手軽にハイレゾに対応できる。注意したいのは、同じような形でUSB-DACを内蔵していないUSBからステレオミニジャックに変換するだけのアダプタがあるということ。説明にDACがない場合は単なる変換アダプタである可能性が高いので注意。
据置型と音質がどれぐらい違うのか比べてみた。比較機種はiFi-Audio ZEN DACで、ヘッドホンはAudio-technica ATH-MSR7bだ。ポータブルの方はぱっと聴いたところ、悪いという印象は持たないぐらの音質で、解像度はしっかりあり、「聴こえなかった音が聴こえる」体験はできる。ZEN DACを比べてみると、ZEN DACのような音の厚みがなく、軽さを感じたが、価格差を考えれば、大変健闘していると言える。ポータブル同士で比較すると、Pengoの方が音が良いと感じた。といってもわずかな差なので、デザインで選んでも充分だろう。
ハイレゾを手軽に聴くのなら、Amazon Musicのサブスクだが、アプリで排他モードで使えることを確認した。

Amazon Musicの出力先選択画面

なお、AndroidAmazon Musicアプリは、外部USB-DACに対応していないため、スマホ本体自体がハイレゾに対応していないと、ハイレゾで聴けない(iOSは外部USB-DACに対応している)。本体のストレージに入れたハイレゾファイルをハイレゾ対応した再生アプリで再生すれば、ハイレゾが聴ける。

この種の製品はいっぱい出ている

自分が買ったもの以外でも、まだまだある。これは1,249円と更に安い。

Ankerも出している。去年12月までは1,183円と非常に安く売っていたので、1600円前後というのは、この種の製品の物価高騰後の標準的な価格帯らしい。200円OFFクーポンで1,249円充電可能なもの※PCにUSB Type-Cコネクタがない、あっても背面で前面はType-Aしかないという場合は変換アダプタが必要になる。↑初出時にこのように書いたが、USB-CをAに変換するアダプタは規格違反だそうなので注意を。Creativeから出ているUSB Type-Aで繋がる製品を紹介しておく

これにヘッドホンをつければ、お手軽ハイレゾ環境の出来上がり

これに5000円ぐらいで音質に定評があるヘッドホンをつければ、ちょっとしたハイレゾ環境の出来上がりだ。低価格で高音質の製品が多いマランツプロのモニターヘッドホン。

CDショップで試聴コーナーでよく見かけるATH-M20xサウンドハウスのみで売っているモニターヘッドホンのCLASSIC PRO CPH7000
https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/25126/
開放型で音漏れがあるため、勧めづらいのだが、KOSS SportaProはとにかく元気な音で音楽を楽しく聴くのに向いている
https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/49241/

意外と音が良いダイソーの330円ミニスピーカー

とことん安く済ませるのなら、330円で売っているダイソーのミニスピーカーが良かった。USBミニスピーカーとあるが、USBはあくまで給電のみで、音声入力はUSBでなくミニジャックからとなる。さすがにこの価格で、USB-DACを内蔵するのは難しいのだろう。低音こそ出ないものの、フルレンジのおかげか、空間表現がかなり良く、紹介したヘッドホンアンプとこのスピーカーで3000円かけずにできたデスクトップオーディオ環境は、プアオーディオとしてはかなり良かった。

古代祐三氏もお勧め

SC-PMX90紹介記事の補足

SC-PMX90を紹介した記事は、お陰様でかなりの人に見てもらえたが、気になった反応に対する補足をしたい。

SONY CMT-SX7を使っている人が多かった

自分がオーディオに興味を持った2021年時点だと、SC-PMX90と並んで、USB-DAC内蔵で低価格のいいミニコンポだったが、生産終了(ディスコン)してしまったのが残念。ソニーは純粋なオーディオ機器に関して、ポータブルオーディオに力を入れており、スピーカーを使った製品にはあまり力を入れていないので、もうミニコンポは作らないと思われる。

スピーカーはいらない、本体だけ欲しい

SC-PMX90と似た機能で、スピーカーが付属しない製品は、DENONやmarantzがCDレシーバーとして出している。具体的な機種としては、DENON RCD-M41やDENON CEOL RCD-N10、marantz MCR-612だ。CD非搭載で、デスクトップオーディオに向いたコンパクトなUSB-DAC内蔵のアンプは以前DENON PMA-60などあったが、みな生産終了してしまった。需要がないのだろうか。USB-DAC+ヘッドホンアンプの新製品は多く出るが、スピーカー用アンプは国産メーカー品だとTEAC AI-303のみで壊滅状態である。*1
RCD-M41は3万円と手頃だが、USB-DACはないので、PCから入力するのなら、USB-DACを用意するか、低価格で済ませたいのならPCのUSB出力を光デジタルに変換するDDCが必要だ。スピーカーの出力がバナナプラグなのが嬉しい。RCD-M41とMCR-612は去年値上げしたのだが、現在値上げ前の価格に戻っている。これは一時的な特価のようなので、購入を考えているのなら早めにした方がいい。

DENON RCD-M41用に用意されているスピーカーのSC-M41はコンパクトで低価格、高音質であり、デスクトップオーディオ用のスピーカーとしてお勧めだ。同様のモデルとして、DENON SC-N10がある。ただし、サイズ的な問題で、どうしても低音は弱めになる。www.haradesugi.com
AI-301DA-SPとSC-M41という、模範的なデスクトップオーディオ構成を導入したはらですぎさんは、音の良さに驚いている。コロナ禍で家にいることが増えている人も多いと思うが、家で聴く音楽の音質を高めると、QOLが確実に上がるので、ぜひとも挑戦して欲しい

PCなしでサブスク対応してほしい

PCなしで音楽配信に対応したい場合、音質を重視しなければ、配信アプリを入れたスマホBluetoothで接続すれば、特に追加投資なしでいける。
音質を重視するのなら、ネットワークプレイヤーのWiiM Miniの導入が考えられる。光デジタルで繋げば、音の劣化なしで聴けるが、1万円弱する製品を買うのなら、少し高いが、ネットワーク対応のSC-PMX900や、DENON CEOL RCD-N10、marantz MCR-612といったネットワーク対応レシーバーを買った方がいいだろう。なお、ネットワークプレイヤーはだいたい5万円ぐらいするので、WiiM Miniの1万円弱という価格は破格である。

10万円のスピーカーを勧めるなんてオーディオマニア怖い

デジタルガジェットのような電子機器は3年も使うとスペックが低くなってしまい、使いづらくなってしまうが、アナログデバイスであるスピーカーは最低5年、だいたい10年は保ってくれる。電子機器に比べれば、故障する率も非常に低い。*2自分は当初20年前のスピーカーを使っていたが、特に壊れたところはなかった。10万円のスピーカーが10年使えると考えれば、一ヶ月800円弱の出費であり、それほど高いという訳ではない。
2011年と少々古い記事だが、4gamerで良い記事があったので紹介しておく。

2万円台のサウンドバーの方が音質いいのでは

そういうことは、せめて店頭で音を聴いてから言って欲しい。サウンドバーにはBluetooth入力があるので、自分の好きな音源で聴くことができる。
もともと、サウンドバーよりスピーカー派であるが、サウンドバーの音楽での音質が気になったので、ヨドバシカメラでチェックしてきた。音源はBluetooth接続のスマホで、まず自分がお勧めのDHT-S517で試してみる。MUSICモードは空間の広がりがあるんだけど、なんか薄皮一枚を被っているような音に違和感があった。攻殻機動隊SACのOPの『inner universe』など空間の広がりを強調した曲だと合うことは合っていた。ピュアモードだと音はクリアになるのだけど、横の広がりがずいぶん狭くなって、サウンドバーと同じ横幅ぐらいにしかない感じで、かなりこじんまりとした音の空間になってしまった。
Polk AudioはREACTがなかったので、Signa S3を聴く。外部サブウーファーがあるので、低音は出るんだけど、展示の問題で、本体とサブウーファーが縦方向にずいぶん離れていたので、低音が明らかにサブウーファーから出ているのがわかってしまう。
Signa S4はS3よりは音がナチュラルだなと感じたが、同じく本体とサブウーファーが離れていたので、サブウーファーから低音が出てるのがよくわかった。クロスオーバーの周波数が高いと、サブウーファーから低音が出てるのがすぐにわかってしまう。サブウーファーの設置場所はよく考えないとダメそう。
3万円以上のサウンドバーでこれだから、2万円台は推して知るべしということで。結論として、サウンドバーで音楽を聴くというのは勧められないと強く感じた。音質はSC-PMX90の方が絶対的にいい。サウンドバーとは、あくまでインスタントラーメンであり、そこでラーメンの味を求めるのは酷である。サウンドバーでとにかく気になるのは音の空間の狭さだ。スピーカーは横に広くセッティングしないと空間の広がりが出ないのだが、サウンドバーは物理的な横幅に制限があるから、どうやっても音の空間が狭くなる。それを感じさせないために音の加工をするのだが、そうすると音のクリアさがなくなってしまい、ぼやっとしてしまう。AV Watchサウンドバーのレビューでは音楽もよく聴ける、みたいな記事が多いが、自分はあれには賛同しない。

ハードオフで、安い中古のスピーカーを買えばいい

上の話と少々矛盾するが、20年も経ったら、劣化が出ない訳ではない。特にウーファー部分に使われているウレタンやゴムは劣化しやすい。
オーディオ機器の寿命
スピーカーの音作りも変わってきているようで、20年前のミニコンポのスピーカーと中華製スピーカーを聴き比べても、中華製スピーカーの方が良かった。比較したミニコンポのスピーカーは、SOTECKENWOODが共同で作ったVH-7PC付属のLS-VH7だったのだが、高音のこもり具合が目立っていた。B&W CDM1NTという20年前に出ていた、オーディオマニア入門クラスのスピーカーを使っていたのだが、こちらもMONITOR AUDIO Bronze 50-6Gという最近のスピーカーに比べたら、高音が出ていないのを実感した。ハイレゾの普及とともに、高音を綺麗に出すことが重視されているのだろう。
ハードオフで売っている5000円ぐらいのスピーカーというのは、だいたい20年前のミニコンポ付属のスピーカーで、そんな中途半端なスピーカーを買うぐらいなら、SC-PMX90の付属スピーカーや、1万円程度の中華スピーカー、先に挙げた1万円台のSC-M41やSC-N10を勧める。
中古1万円以下で、お得なスピーカーを売っていることがない訳ではないが、それは知識がないと見極められない。自分はAVACの中古でMISSION MX-Sという2015年頃にONKYOが扱っていたイギリスのメーカーのスピーカーを送料込で8000円で買ったが、これは非常に音が良くて、良い買い物だった。中古でも、5万円ぐらいの予算があるのなら、型落ちになって安くなっているスピーカーが多いので、2010年代以降に出た製品を探すのもありだろう。DALIのZENSORシリーズなどが狙い目だ。

*1:AI-303はHDMI入力がついたために結構価格が上がってしまい、以前のAI-301シリーズに比べると手が出しにくい製品となってしまった。AI-301シリーズのような製品は珍しいので、中古を手に入れるのもありだろう。【小寺信良の週刊 Electric Zooma!】TVもスマホもPCも。TEAC小型アンプ「AI-301DA-Z」を活用-AV Watch

*2:スピーカーは、接続する時にアンプの電源を切らなかったりなど、アンプとの接続で壊すことがある