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20代前後の貧困層の非行を食い止めるために軍隊で働かせる

浜井浩一・インタビュー|芹沢一也blog 社会と権力

浜井:アメリカなどでは、そういう貧困層で、そのままにしておくと凶悪犯罪を起こすような層をどうしているかというと、軍隊に吸収しているのですね。裕福な層が軍隊に入ることはほとんどありませんが、貧しい層は十代後半から二十代前半にかけて、だいたい軍隊に入っています。凶悪犯罪を起こす一番危ない時期を、軍隊でなんとかやり過ごして、社会に戻っていくという事実があります。兵隊には、特別なスキルは入りませんし、入隊後訓練すればよいのです。
だから軍隊というのは、そういう意味では、十代後半から二十代前半の貧しい層の非行を食い止めている部分はあるとは思います。日本も、残念ながらそういう選択をするのかもしれませんね。防衛庁も省に昇格しましたした。
そう考えていくと、弱者はホームレスになるか、窃盗をして犯罪者になるか、軍隊に入って戦争に行くしかない社会。どういう社会でしょうね。

※前段の文章から読めばわかるが、最近の少年犯罪の特徴として、データから読み取れるのは低年齢化ではなく20歳前後の高年齢化がある。その理由として雇用環境の変化から学歴やスキルのない子供たちの就職先がなくなってきていることが考えられ、そういった層の就職先として軍隊が必要になるのではないかという話
日本でも一部の人が喜びそうな話でいやだなあ。軍隊が大きな存在だったかつての日本でも、軍隊は貧困層対策の面があったんだろうけど。
アメリカで、学費が稼げるという勧誘の言葉を信じて、軍隊に入り、イラクに行った人が、現地に満足な装備が送られず、防弾ジャケットがないために、自分の命を守るためにローンで防弾ジャケットを購入して、そのローンに苦しんでいるという話をAERAで読んだことがある。
また、普通のハンビー*1では装甲が薄いため、IED*2と呼ばれる道路爆弾に対抗できないので、装甲化するキットがあるのだが、この装甲化キットも必要な部隊にすべて送られる訳ではない。装甲キットがない部隊は、鉄板を切って、自分たちで張り付けるという。防弾ガラスは高いからなし。
国益が絡んだ海外の地で、ロクな装備を与えらない貧困層が戦っているというイラク戦争は、日本が近未来に関わる可能性の高い戦争のイメージに一番近いと思ってる。

*1:ジープ代わりの車

*2:Improvised Explosive Device(即製爆発物)