前回の記事では、AI生成による有象無象の記事を批判したが、AIが役に立たない訳ではない。最後に書いたように、自分でAIを相談相手にすればいいのだ。具体的にどのように使うといいのかノウハウを紹介したい。
漠然とした質問はNG
「◯万円以下で音の良いスピーカーを教えて」こんな漠然とした感じの質問はよくない。また、スピーカーならBluetoothスピーカー、アクティブスピーカー、パッシブスピーカーと複数の種類があるので、スピーカーの種類を指定すべき。イヤホンやヘッドホンなら、有線かワイヤレスか指定しよう。
どの音楽に向いているかというのも、「J-POP」などジャンル名よりも、具体的なミュージシャン名、曲名を入れたほうがいい。
「(ミュージシャン名)の(楽曲名)を(機器名)で聴いた時のレビューを教えて」こんな感じのプロンプトがお勧めだ。
販売価格はいい加減なことが多いので注意
価格はちょこちょこ変わるせいか、AIが出してきた販売価格がおかしいことがよくあった。
製品の絞り込みは自分でやる
chatGPTに「アイナ・ジ・エンドを聴くのに向いた実売5万円以下のワイヤレスイヤホンを5つ挙げて」という質問を投げたが、Galaxy Buds3 Pro / Bose Ultra OPEN Earbuds / ATH-TWX9 MK2 / AKG N5 Hybrid /Pixel Buds Pro 2というラインナップで、Galaxy Buds3 ProとPixel Buds Pro 2がなぜ入るのか謎であった。
これを米津玄師に変えてみたら、 Audio‑Technica ATH‑TWX9 MK2 / Bose Ultra OPEN Earbuds / Audio‑Technica ATH‑TWX9 / AVIOT 系モデル(例:TE-ZX1 など) /上位国内/海外ブランドのワイヤレスイヤホン(5万円ギリギリ枠)というこれまた曖昧な回答であった。鉄板といえるTechnics EAH-AZ100やSONY WF-1000XM5が入ってこない。
ワイヤレスイヤホンなら、それほど種類が多くないので、こんな感じで予算で買える範囲内の候補を直接指定した方がいい。
下記のイヤホンから◯◯を聴くのに向いたランキングを作って
Bose QuietComfort Ultra Earbuds 第2世代
Technics EAH-AZ100
B&W Pi6
SENNHEISER MOMENTUM True Wireless 4
JBL TOUR PRO 3
SONY WF-1000XM5
ワイヤレスイヤホンは種類が少ないので、絞り込みは比較的楽だが、圧倒的に種類が多い有線イヤホンの場合、価格帯別のお勧めをまとめているレビューなどを参考にしよう。
スピーカーやアンプも価格帯で絞れば、それほど種類は多くない。10万円以下の価格帯のスピーカーでやってみた事例。
ChatGPTオーディオ相談シリーズ、複数のスピーカーを挙げて、どれがこのミュージシャン向けかという質問に、いい感じに答えてくれる。KEF Q1 metaをかなり推してる。AV Watchぐらいしかレビュー見つからないのに学習元どこなんだろうhttps://t.co/26Yy5j35dJ pic.twitter.com/resLut8WyD
— 加野瀬未友 (@kanose) 2025年4月28日
特定の機器の評価が異常に高いことがある
質問を変えても、ランキングが同じになる時がある。「Aというミュージシャンを聴くのに向いている機器」を質問して、これを別のBというミュージシャンにしても、同じようなランキングで答えてくることがあり、この場合のランキングは信用しない方がいい。先に挙げたアイナ・ジ・エンドと米津玄師のランキングでも、 Bose Ultra OPEN EarbudsとAudio‑Technica ATH‑TWX9 MK2がやたらと評価が高く、謎の偏りがある。
お勧めはchatGPTとgrok / chatGPTはオーディオポエマー能力が高い
自分が使った印象では、chatGPTは全般に強く、grokはX上での発言を細かく拾ってくれるので、Xで話題になっている機器に強い。Geminiはあまりいい感じの出力は生成されなかった。
以下は米津玄師『海の幽霊』を複数の機器で聴いた時のchatGPTによるレビュー。オーディオ系レビューの表現をうまく学習していてすごい。もっと感情的なレビューが読みたいのなら、「もっとエモく」など指示を出すといいし、客観性が欲しいのなら、その旨指示を出せば良い。



