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iPhoneの売り上げ台数から考える今回の料金改定

最低月額料金2,990円で「iPhone 3G」が利用可能に!〜「パケット定額フル」を2段階定額制に改定〜 | ソフトバンクモバイル株式会社[↑B]
iPhoneに関する大きな情報はもうないだろうと思っていたら、こんな大きな情報が!
約8.7MBの利用で上限に達するけど、その程度はPCのサイトを見たらすぐいくんだから、こんな価格改定は意味がないという意見が多いけど、多くの人はiPhoneのことを「インターネット端末」ではなく「iPod+携帯電話」として認識しているんだろうから、iPodをよく使っていて携帯電話でウェブは見ずにメールぐらいしか使わないという人には買いやすくなったはず。そんな軽い気持ちで買った人が、ウェブなど通信機能を使ってみて、便利に思い、通信をよく使うようになってくれれば…というのが、ソフトバンクの描いている構図だろう。
また、携帯電話では、パケット定額に入っている人でも、パケット代金を可能ならば節約する人が結構いるという調査の記事を見かけたことがある。*1携帯メールしか使わないのなら、下限以下の利用だけで済ますことは充分可能だろう。
ただ、そんなライトユーザーは買ったらすぐ使える端末を期待するだろうから、iPhoneみたいにメールの設定が難しい機種を売りつけるのは不誠実では?という話もあるが。


この料金改定で「売れてないから、このような改定を行った」という推測があるが、iPhoneはどの程度売れたのだろうか?
iPhone 3Gの販売台数、発売直後の週末で100万台に[↑B]
この情報では、各国での出荷台数は公開されていないため、様々な推測がある。
AppleInsider | A look at who's making iPhone 3G purchases thus far[↑B]
これは100万台出荷の情報が出た直後に北米のアナリストが出したもの。日本はなんと2.5万台と非常に少なく、イタリア、スペイン以下だ。
ZAKZAK - iPhoneネットで15万円…2日目も早朝から行列[↑B]
初日の出荷が5万台という推測数字。
TechCrunch Japanese アーカイブ ≫ iPhone 3G、最初の100万台の国別内訳[↑B]
ゴールドマンサックスが出したレポートでは日本は7万台となっている。驚くのがアメリカ。すでに2Gが出ていたアメリカで一番売れていて、60万台ってのはすごい。
携帯電話大国である日本がイタリア、スペインより少ないというのは考えにくいし、初日の出荷の推測データと合わせてみると、この7万台という数字は妥当だと思われる。
次に、この7万台という数字をどう見るか? W-ZERO3は半年ほどで10万台売れたそうだが、それから考えると、初動だけでこれだけ売れたのなら、スマートフォンとしては大成功だろう。普通の携帯電話端末の売り上げデータはあまり見かけないのだが、不具合が出た時に対象台数が出るので、中でも売れてそうな端末を調べてみた。
ソフトバンクのシャープ端末11機種で不具合、ソフト更新開始[↑B]
11種類で約160万台で、平均すると約15万台だ。
ソフトバンクの920P/823P、特定サイトに接続できない不具合[↑B]
ハイエンド機種の920Pは発売から4ヶ月半で約16万台。
ソフトバンクの705Pと705Px、メール関連の不具合[↑B]
普及型の705P/705Pxは発売から13ヶ月半で合わせて約52万台。
ドコモの携帯電話、特にハイエンド機種の台数も調べたかったのだが、台数が公表されているのはちょっと特殊な端末ばかりで、良いデータがなかった。
920Pのデータから考えると、シェアの低いソフトバンクの携帯電話のハイエンド端末として、7万台というのはかなり良い数字だろう。孫社長の機嫌が良いのも不思議ではない。
この売り上げ台数をどう見るか? 売れなかったからというよりも、発売日直後には潤沢な在庫を持つのが難しいため、最初は通信料金を高く設定して、購入のハードルを高くしておき、在庫が用意できるようになったから、定額の引き下げを行ったのではないか? 予約販売を同時に告知したところからも在庫の問題がクリアーできたと推測できる。
それと、iPhoneではソフトバンクのネットワークへの負荷が未知数だったので、まずはヘビーユーザーに購入してもらい、実際のトラフィック状況を見て、あまり問題がないという状況だとわかったので、積極的に台数を売ることが決定できたという理由もあるだろう。
※コメントでの指摘を受けて一部追記

*1:探したのだけど見つからず