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最近はオーディオブログです

ヤマトやガンダムによってアニメは大人のものになったのではなくて、小学生向けが限度だったのを中高生までをターゲットにできるようになった

検索していて、至好回路の過去ログに辿り着いたのだけど、意外と指摘されていない話なのでメモ。
http://www12.plala.or.jp/sikoukairo/zakki0505.htm#0507至好回路StrikerS
※実際には5/6の記述なのだがアンカーが5/3になっているのでその上に5/7にした

自分はもともとアニメは子供のものでいいと思っているし、子供向けだからこそアニメの面白さがあると信じているので、「子供指向」でなにがいけないの?という気がします。
本質的にアニメは10代までの「子供」の為の娯楽だと思っています。
ヤマトやガンダは今まで小学生が限度だったアニメが中高生までをターゲットにすることが出来るようになっただけで、「大人向け」にはならなかった(なれなかった)と思っています。(自分はヤマトもガンダムもリアルタイムじゃないんですけどね、小学生時分によくわからず、どっちも波動砲かっけー、ガンダムかっけーくらいで見てたわけで)
ロボットものは基本的には子供のものだし、そこに大人っぽい味付けのあるものが好まれたのは、それが子供が背伸びしてみたがるような作品であるからだと思うんですよ。

Ride The Time! オータム マガジン 【▲→トーノZERO→アニメ論→アニメブーム終末論】[↑B]
この記事に対する反応なんだけど、言われてみればなるほどという話。子供が背伸びして見たがる…中二病だ!(椰揄ではないので注意)
1980年代後半から1990年代前半が「アニメ冬の時代」と言われるのは、小学生をターゲットにしたアニメが多かったけど、中高生向けのアニメは少なかった。
いまやロボットを嬉しがるのは、80年代のロボットアニメの洗礼を受けた世代以上で、その下の世代にはアピールしない。
タイトルでは中高生と書いたけど、大学生ぐらいの年代までもいれていいとは思う。ヤマトやガンダムブームは、大学生の年代がファン活動の主体となり、中高生のファンがファンクラブに入って「お兄さんお姉さんたちがやっているのについていく」といった感じだろうし。
※ブクマコメントより
これはヒザポン。誰がお金を出すかというので確かに分けられる。

bellbind 大人子供というより、親が選んで金を払う層、自分で選んで親の金で払う層、自分で稼いだ金で買う層、の違いじゃないかと思った


※当初コメントで書いていたんだけど、長くなってしまうので追記にて
解答を簡単にしたかったので、90年代前半が冬の時代という言及がどのぐらいされているのかは省略したんだけど、

一応言っておきますが、「90年代前半が「冬の時代」」とおっしゃっているのはkanoseさんで、一般にはそういう発言はほとんどないはずです

とまで言われてしまったので記事にて返答。
特集:ヱヴァ、新生 新劇場版、庵野は何を目指すのか?(まんたんウェブ) - 毎日jp(毎日新聞)[↑B]
このエヴァ紹介記事のようにエヴァ以前は冬の時代という意見は、その妥当性は置いておいて、よく言われている。
アニメ!アニメ! 機動警察パトレイバーTV/OVA全話収録DVD-BOX発売(12/25)[↑B]
この記事でも「一般に80年代後半から90年代前半は、アニメ冬の時代と考えられがちである」とある。
エヴァ前夜(1986〜1994)はアニメ史的空白だったか?[↑B]
至好回路でのこの議論も「エヴァ以前はアニメ冬の時代」という認識に対して、それはおかしいという見解から始まっていた。


こういう話をすると、この時代にも見るべき作品がある、みたいな話になるが、個別の作品の質を語っている訳ではない。この記事で言いたかったのは「なぜ80年代後半から90年代がアニメ冬の時代と言われるか?」ということについてであって、その疑問を解くキーワードとして「中高生向け」があるだろうと考えた。この時期、テレビアニメにおいて中高生向け作品は少なく、OVAが盛り上がっている。
だから「アニメ冬の時代」というのは「中高生に向けたテレビのオリジナルアニメ冬の時代」であり、それは同時に「アニメ雑誌で大きく取り上げることのできるアニメが少なかった」ということだろう。漫画原作付きのアニメはアニメ雑誌で大きく取り上げられないことは周知の通り。
たとえば1993年放映のテレビアニメを見てみるとわかる。
Category:1993年のテレビアニメ - Wikipedia[↑B]
アニメ雑誌で取り上げるとしたら、この程度だろう。

テレビアニメで誌面を作るのは相当難しかったことが推測できる。だから、当然OVAを誌面で取り上げることになる。逆に今ではテレビアニメを取り上げるのが精一杯でOVAを取り上げる余裕はほとんどないだろう。
1990年放映の『ふしぎの海のナディア』がある世代にとって大変記憶に残っている作品になっているのは、そういう中高生向けの作品が少なかった時期に出てきたからだと思ってる。『サイバーフォーミュラ』も人気が高く、今でも根強いファンを持っている。どちらも、アニメ雑誌で大きく取り上げられている作品だ。