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キャラクターデザインにおけるシルエットの重要さ

Jason Mitchell氏、「Team Fortress 2」イラスト風CGの秘密を完全解説「Stylization with a Purpose:The Illustrative World of “Team Fortress 2”」[↑B]

 Mitchell氏によると、「TF2」のキャラクタデザインにあたっては、「プレーヤーにとって何が重要な情報なのか?」というゲームデザイン上のテーマが大前提となっていたという。その分析にあたって、プレーヤーが必要とする情報を「チーム」、「クラス」、「持っている武器」に分類。情報の重要度に応じて、それらを階層的に整理し、人間による映像認識の階層に対応させた。

 まず、プレーヤーが他のキャラクタに遭遇したとき、まっ先に判断したいのが「敵か味方か」だ。これは色で判別する。パッと眼に入ったとき、最初に認識できるのが色だからだ。どのクラスであっても、チームカラー以外の配色は地味に抑え、記号性を高めた。

 次にプレーヤーは、そのキャラクタに対して逃げるか戦うかを決める。プレーヤーが「スカウト」で、相手が「パイロ」なら、ひとまず距離をとりたいはずだ。これはシルエットで判別する。キャラクタクラスが一瞬で判別できるよう、キャラクタの形状をコミカルに誇張した。また、各クラスのシルエットが決して似たものにならないよう、注意深くデザインしたという。

 プレーヤーは最後に、敵が持っている武器を判別して、戦い方を決める。武器の姿を判別しやすくするため、すべてのキャラクタアートは「武器を持つ胴体付近のコントラストが最も高くなるように調整した」ということだ。

THE SKILLFUL HUNTSMAN / うでききの狩人

THE SKILLFUL HUNTSMAN / うでききの狩人

『THE SUKILLFUL HUNTSMAN / うでききの狩人』という技術書は高いけどキャラクターデザインをする人にはお勧め - ARTIFACT@ハテナ系[↑B]
以前紹介した書籍『THE SUKILLFUL HUNTSMAN / うでききの狩人』でもシルエットからデザインを起こす方法が書かれていた。

 ひとつは、人物画の衣服の部分に見られる、布のたるみ、しわの表現だ。絵画ではこれがやや誇張気味に表現されており、キャラクタの3Dモデルもこれに準ずる。ふたつめ以降はシェーディングの計算式に直接つながる話題になる。まずは、背景から人物の周縁を際立たせている照り返しの部分だ。これは「Rim Highlights(周縁ハイライト)」と表現された。3つめは、陰のつけかたで肌表面のつや感を強調している「Red Terminator」と呼ばれる部分。英語のままでは意味が取りにくいので、ここでは「明暗境界線」としたい。最後のひとつは、上記のどちらにも属さない肌の領域の塗りだ。

このシェーディングを決める際の理論も面白い。