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『ちまちま』(かがみふみを著)を読んで身悶えろ!

ちまちま (アクションコミックス)

ちまちま (アクションコミックス)

紙屋研究所 かがみふみを『ちまちま』
http://www1.odn.ne.jp/kamiya-ta/chimachima.html

のレビューを読んで、『ちまちま』に興味を持ち、買って読んだんだけど…、これはすごい! 身悶えた!
恋愛ものというと、お互いに恋愛感情を確認してからの関係のいろいろを描くものが多いが、知り合ってから恋愛関係になるまでの過程を描く作品は少ない。だが『ちまちま』ではその過程を丁寧に描いている。

顔見知りのクラスメイトという関係から、ちょっとしたことでお互いの好意に付き、でもそれ以上の関係になかなか踏み出せない背が低い女子高生・千村と背の高い男子高校生・黒川。
相手の行動をみると、もしかすると自分への好意があるのかもしれない…。それに気付いたところから話は始まるのだが、それが恋愛感情なのかどうかもわからない。
千村は黒川が自分のように要領は悪くないと思っていたのが、黒川一人の時は自分と同じように要領が悪く、自分の前だからこそ、がんばっていることに気付く。そんな細やかなエピソードの積み重ねで二人の関係を描いている。
告白する前に手を繋ぐという展開があるのが面白い。そして、これが伏線になるんだけど。手を繋ぐのに、ほぼ一話使うのには圧倒された。
お互いに思いっきり奥手なので、自分の防御陣地から出ずに、こっそり撃ち合いをしているという感じのコミュニケーションスタイルで、ここまで奥手のキャラじゃなくてもいいのでは…と思ったけど、この奥手っぷりが話に磨きをかけているというのはよくわかる。
作中では千村の女友達は恋愛に手慣れており、対比的に描かれているのだが、彼女たちも千村と同じような感情を持って恋愛しただろうに、そうではない別の人種のように描かれているのは気になった。


紙屋研究所の記事のこの部分は泣ける。

 千村さんの女友だちは、「男子が好きでもない女子にそこまで親切にするとかマジありえないから!!」と黒川くんの恋愛感情を断定するのだ。
 そうか、「マジありえないのか」……。
 つうことは、
(1)男の下心はミエミエだということ
(2)女の場合はそうでないことがありうること
なのか……orz あーもう、女子は好きでもないのにそういうことすんなよ! こっちが勘違いすんダロ! 「えーっ紙屋くんのことそんなふうに見たことないしー」。くそっ。


最終回に出てくるヘッドフォンが気になったんだけど、作者のサイトで解説があった。KOSSだったのか。

http://www.geocities.co.jp/AnimeComic-White/6555/tomato.html
どうでもいい事について少し。最終回で黒川くんが着けた耳掛けヘッドホンはKOSSのKSC75といいます。音が周りにすごく漏れるので外で使うのには向きませんけど安くてとても面白い音を出します。当時僕自身が買ったばかりで嬉しくて無理矢理描いてしまいました。


※他の人の評
なつみかん。 | かがみふみを『ちまちま』
http://tangerine.sweetstyle.jp/?eid=538609