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最近はオーディオブログです

はあちゅう氏の発言にみる「ブロガーの病」

ネタにして笑う以外にも。

kmizusawaの日記 - 流行の話題(もしくは自分もあまり彼女を笑えない)
http://d.hatena.ne.jp/kmizusawa/20060224/p1

こういった意見が珍しくないというのは確かに思う。
はあちゅう氏の発言からは、「発言したい欲望」によって、ただ単に突き動かされ、私はよく知らないんだけど何か言わなといけない!という衝動にかられているのを感じる。これも「ブログ」という場所があるからこそ加速している訳で、「ブロガーの病」だろう。
そして、発言のために参照されているのはテレビレベルで流される言論。

想像力はベッドルームと路上から - つーか「女系天皇問題」とか言ってないでとっとと「美少女天皇」を奉れよ!!
http://d.hatena.ne.jp/inumash/20060223/1140702869
そのような日常における選択の積み重ねの先に「政治」があるはずなのに、何故か多くの人が「政治」を語る場合、その日常性をすっ飛ばしていきなり大文字の「国家」や「国民」を持ち出してくる。それは大半の人が日常生活の政治性に無自覚なまま、自分の生活とは無関係な場所にそれを置いているからでしょう。だから、実感を伴った話ができない。

日常生活において、そこかしこに転がっている「政治性」を意識的に拾い上げること。これが政治において最も重要な事です。別に「国家」や「国民」について語る必要なんてありません。

浅羽通明氏が「発言したい欲望」で問題視していたのはこの点だった。
興味深いのは、使っている言葉は「国民」とか「国家」とか大文字なのに、社会問題の発生をすべて個人の内面にしてしまうところだ。だから、その内面を変える方法として「教育」が出てくるのだろう。もちろん、教育も必要だが、雇用問題などはすべてすっとばされてしまう。

降参階級 - 彼女はなぜ笑われるのか
http://d.hatena.ne.jp/jalam/20060224/p1

はあちゅう氏の発言は「青臭い」理想論ではない。「青臭い」態度とは、政府や企業など力を持っている側に変革を求めることである。特に急激な変革を求めるのは「青臭い」と言われるだろう。
はあちゅう氏が変革を求めているのは「教育」であるから、一見「青臭く」見えるのかもしれないが、上で述べたように、個人の内面しか問題にせず、既存の社会の構造は問題視されていない。
これが最強の「保守」だ。しかし、本来保守というのは既得権を持った人が言う意見であり、既得権のない学生という立場の人から出てくるのが不思議なんだけど…。なんでなんだろう?
憶測メソッド全開でいうと、自分が既得権を持つ層に入るという確信があるから? 自分が能動的に動いた結果、いろいろメリットを得られた。みんなも動けば? だから動かない人が悪いってこと?
こういう考えはミクロレベル(まわりの人に言うとか)だとわかるけど、それをマクロレベルに何のためらいもなく適用するのは危険だと思うが。
※追記

はあちゅう主義。:朝日新聞朝刊に掲載されたよ
http://blog.livedoor.jp/springflavor122/archives/50168562.html

マスコミに入る?とか書いていたけど、朝日の学生記者をやってるそうだ。