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最近はオーディオブログです

『〈学級〉の歴史学―自明視された空間を疑う』を再度プッシュ

Moleskin Diary - 幼少の砌の日記の思い出
http://d.hatena.ne.jp/moleskin/20050624/p2
はてなブックマーク - 子どもはみなブログを持て!:YOMIURI ONLINE(読売新聞)
http://b.hatena.ne.jp/entry/http://www.yomiuri.co.jp/net/news/20050614nt07.htm
この報道で盛り上がった総務省の子供にブログを持たせてITリテラシーを高める話で、学校という場所でそんなことやってもムラ的圧力高めるだけじゃないの?という指摘
学校の企画としてやると確かにムラ的圧力を高めるだけだろうけど、個人としてブログを始めるのなら、学校と家庭しか世界のない生徒たちにとっては、良くいえばガス抜き、悪く言えば逃避先になるとは思う。ただ、価値観が固まってない段階でブログをやると、すごい影響されそうだしなあ。どっちがいいとは一概に言えないや。

<学級>の歴史学 (講談社選書メチエ)

<学級>の歴史学 (講談社選書メチエ)

Moleskinさんの記事で『〈学級〉の歴史学―自明視された空間を疑う』が勧められていたのだが、はてなダイアリーでは意外と言及されてない書籍なので再度書いてみる。
すごく簡単に説明すると、イギリスで生まれた学級システムとは本来特定の機能しか持たされなかった限定的なものだったのが、日本だと近代化する以前に導入されたために、日本の共同体(ムラ社会)を強固にし、生活すべてを支配するシステムになっているというのを、歴史から辿って丁寧に解説する書籍。
で、この書籍を一番勧めたいのは、ちょっと難しいところがあるかもしれないけど、いままさにその「学級」にいる中学生や高校生の人たち。なぜ学校だけがすべてと思えるようなシステムになったのかを理解できる一端になるだろう。ただ、理解したからといって、現状の不満を解決できる訳ではないが…。同調圧力をかけてくる先生に対して反論するための理論武装ができるとか?
最近キーワードができたスクールカーストだけど、これも「学級」と密接に関係しているだろう。ある共同体が絶対的な価値を持ってしまい、そこ以外にいけなくなると発生してしまう。特に中学、高校では発生しやすい。大学はもう少し緩い。
カマヤンの虚業日記 ネットと「ムラ社会
http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20050227#1109452100
ムラ社会」の問題をうまく解説しているのでリンク。この「都市(非ムラ社会)」はモヒカン族に通じるな。