※正確には「ない」ではなく「描写が薄い」でした
『げんしけん』では設定の面で巧妙に時間軸で嘘がつかれていて、それがユートピアに見えている面があると考えてる。一言でいえば、ノンフィクションに見えるファンタジー。
とはいえ、2004年の大学の部室でネオジオが現役で、いまだにパズルと格闘ゲームで遊んでいたという恐ろしい報告もあったので、これは今のオタク流行から想像するような部室ではないというだけの話かもしれない。
でも、これはさすがに意図的だと思われる。
- 彼らの世界にはほとんどネットが存在していない(携帯での連絡はあるけど)
- これはネットがない時代のコミュニケーションへ憧れではないか
- そのため、必然的にネットゲームもないことになっている
- 作者が実際に大学で部活をしていた頃はネットがなかったためという面はあるだろう
- ネットをいれるとコミュニケーションのレイヤーが増えてしまい、話がわかりにくくなるという問題もある
まとめると『げんしけん』は、コミュニケーション的にはパソコン通信さえも存在しない時代を前提とし、対面コミュニケーションがメイン、そこに現代性の高いアイテムを放り込んで現代性を維持しているために結果的にファンタジーとなっているのではないかと。
とか考えて、人に話したら、あの世界にネットがないのは実はMMORPGの世界だからという大胆な仮説が! すごいメタだ!(笑) 実は大野さんはネカマだった!とか。オタク版マトリックス。
http://www9.big.or.jp/~rokugen/mt/archives/000205.html
もと「げんしけん」にいたという方の反応。これは筑波大のほうなのかな? 原作者自身は中央大なので。
ファンタジーというのは、今のオタクを描いているノンフィクションのようにみえて、実はそうではない、という意味で使ってます。