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終わりなき中二病を生きろ

気付くのが遅かったんだけど、キーワード「中二病」の使用率がすごく上がっているようで。そりゃプチブームとか言われる訳だ。



言及先を見ていると「中二病とはもともと自虐的な言葉なのに人を攻撃する言葉になりかねない」という指摘があったんだけど、人を攻撃する言葉にしたいという意図がある訳ではない。けど、意図はなくても攻撃的な言葉になるというのはわかるので、その辺の意図も汲み取りつつ触れてみる。
まず、もともとの伊集院光氏が提唱した「中二病」というのは、自分自身の過去の若さ故の過ちを振り返る自虐的な言葉だ。自分は、この「中二病」の定義の「洋楽」を差別化のツールとして使うというものから、「好むもの」に注目して、それを「背伸びアイテム」と称して、ファウストを中心とするライトノベルの読者年齢の話を書いてみた。これは、自分の感覚としてはマーティングの「現在こういう人たちがこういうものを受容しているのではないか」という分析だったんだけど、「こういう人たちってこういうものを読んでいるよね、ぷぷ」と受け止められている面があった。それは「中二」「背伸び」といった言葉に侮蔑的イメージがあったからだと思うんだけど、否定的な意味で使っている訳ではない。別に背伸びアイテムを好むことは攻撃されるようなことでも何でもない。誰だって、そういう子供っぽいとされるものが大人になっても好きというのはあるだろう。というか、オタクってのは子供っぽいものを好むものなんだし。
あと「中二病」と「背伸びアイテム」を一緒に語ったために、論旨がはっきりしてない部分も出てしまった。これに関しては、はてなの文章は混沌さを持った思考メモなので、意味の厳密性を高い精度で求められると困ってしまうなあというのはある。書き直しのきかない出版媒体などのような場所なら、きちんと精度を意識するけど、はてなはとりあえず書いてみるという場所なので。Movable Typeを使った本家は運営していく内に「厳密に書かないと!(=誤読されないように丁寧に書く)」という意識が入ってきて、だんだん軽口も書けなくなってしまい、自分自身が窮屈になってきたので、はてなではそういう制約はなるべくやめよう、誤読上等!と思って運営してきた。でも、結局読む人が増えれば、「影響力があるんだから気を付けて欲しい」と言われてしまう。どこら辺で落としどころをつければいいんだか。
http://anteatant.blogspot.com/2003_12_01_anteatant_archive.html#107153568578390214
ant-eat-ant worldで書かれていた「サイトの読者を減らす努力」を思い出してしまった。
http://d.hatena.ne.jp/strange/20050323#p2

つまり自分が好きなものを持ち上げるのに、ほかのものを貶める必要は本来ないにもかかわらず、そうする貧乏くさい心性みたいなものといいますか。

しばさんがこんな指摘をしていたけど、ごもっともな話で。「中二病」で本当に問題なのは「好むもの」ではなく、こういった自分の好きなものを持ち上げるのに他のものを貶めるといった「立ち振る舞い」だ。攻撃性の強さというか。自分と他人を差別化するのに、他人を攻撃*1しないと気が済まない人たち。
電波男 評価 3/10 回避貧乏だけど心は萌え
http://moe.livedoor.biz/archives/17077033.html
だから、ここみたいに「中二病」を罵倒用語として使っている人を見かけた時は、「ああ、そういう人なんだね」と生暖かい視線を送って見守ってあげるのが自分のスタンス。400ページ以上ある『電波男』をその一言で批判した気になっちゃいかんでしょ。「中二病」とは優れた自分語りのツールであり、その言葉をベースに他人を攻撃している人はまさに「中二病」なんだと考えている。
Atahualpa: 中二病高二病
http://chiruda.cocolog-nifty.com/atahualpa/2005/03/post_2.html

ともあれ、「中二病」「高二病」って言葉は非常に便利なので普及してほしい。とくに近頃2chでは高二病な方々がぼくの行く先々になぜか多くて、ヤツらを一発で黙らせる使い勝手のいいレッテルが欲しかったのだ。あの言語空間のパワーバランスを保つために、安全地帯からの一方的な攻撃を行う連中を、「ああ、高二病ねw」の一言で黙らせる必要がある。でなければ、サンドバックのように際限なく叩かれ続ける中二病の人たちがあまりに可哀想だし、彼らはやがて重度の高二病患者になって帰ってくるに違いない。酷い悪循環が起きてそうだよ。

だから、こういう気持ちはわかるんだけど、そういうレッテルを使うのは、個人サイトの掲示板やブログのコメント欄ではなく、2chのように短いフレーズで劇的な効果が必要な場所の中だけで止めて欲しいなあというのが自分の希望。

*1:度の過ぎた「批判」を「攻撃」と考えているんだけど、どっちに取られるかというのは、人によって違うことがある。バランスの問題だから、ある人から見れば、攻撃と思えるものも、他の人から見れば批判かもしれない。自分の中ではユーモアがなかったりして心の余裕がなさを感じる文章は「攻撃」にみえる

中二病・背伸びアイテム反応メモ

全般的な話と分けてみる。
大江戸キャットファイト! - しまった!中二病書いてる間に、最初書こうとした事を忘れた。
http://d.hatena.ne.jp/gentledog/20050321

あと、カラフルピュアガールも背伸びアイテムだったなぁと思いました。そんな所を伸ばすのは足の親指の爪を伸ばして、ギネスブックを目指すぐらいには不毛なのだが、それすら気づかない僕がいた。

その辺りは波状言論のインタビューを受けて実感しました。作っていた身としては、特に読者を背伸びさせようなんてことは考えてなくて、『美少女ゲームの臨界点+1』に掲載されているインタビューを読めばわかるように、自分と似た意見、広くいえば価値観が世に広まっていないことに対する不満があって、基本的にそれを軸に作ってました。これを書きながら思い出したんですが、エロゲーを扱っているということで、建前として読者は18歳以上というころになり、18歳以下の年齢の読者はいないことにしていたというのが、背伸び感に繋がったのかも。
で、こういった個人の価値観を強烈に押し出した雑誌というのは熱烈な支持とともに、強烈な反動も起きます。価値観の闘争ですからね。岡田斗司夫的にいえば「洗脳競争」です。それはオタク文化のなかでいえば、あさのまさひこ氏、大塚ギチ氏といった面々が浮かびますし、今のファウストがそうなんでしょう。
雑誌を一つの価値観で染めることはなかなか難しいので、雑誌のカリスマ化・カルト化というのは一部の雑誌のみでしか起きなかったですけど、今後はネットがその受け皿になるんじゃないでしょうかね。特にブログによって個人サイトが増えてきたし。だから、今のサイトでやっていることもあまり変わってないので「ARTIFACTを読むことが背伸びアイテム」といった指摘も成立するでしょう。
電網山賊 中二病とか
http://d.hatena.ne.jp/pavlusha/20050322#p3

中二病のもと=視野が限定された与件の中でメタなモノを追求する
高二病のもと=メタなモノのために与件そのもの(視野)を拡大しようとする

なんか話が一気に哲学系というかアカデミズム系に寄ったものに(笑)。
世界のはて ファッションにおける中二病
http://d.hatena.ne.jp/Masao_hate/20050323#1111594206
ブランド名の話はよくわからないけど、

結局、外見に気を遣うようになった同級生の軽薄さに過剰に反応し、若いのにあえてファッションと無縁な生活を送ることが、最強の中二病ということで、締めさせていただきます。

これはよくわかった(笑)。
めざせ10000枚 中二病 その3
http://d.hatena.ne.jp/blackbelt/20050324#p2
ゲームにおける自分の中二病を振り返る人。ゲーム雑誌は「ゲーム批評」に行き着き、飯野賢治氏がカリスマになっていったという告白。長文だけど、大変面白い語りで、ゲームに興味ある人にはお勧め。これを読んで、飯野賢治のファンがどういう人なのか今頃理解した。そうか、「飯野賢治」とは背伸びだったんだ! ファウストと繋がった!
余談だけど、ゲーム好きの今の背伸びアイテムはXbox! 日本市場ではマイナーだけど、欧米市場では支持されているというねじれが、セガ好きとかの人にはびんびんくるはず。
女性の中二病ってないのか?と聞かれたんだけど、女性は「不思議ちゃん」なる名称が既にあったというオチ。