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最近はオーディオブログです

NHKスペシャル「フリーター漂流」を見た

基本的には他の人の感想と似たような感想なんだけど、やっぱり「搾取」とか共産主義な言葉が頭に浮かぶ。
デジタル景気といわれているものを支えているデジタルガジェットの類が、こういう人たちによって組み立てられていて、この人たちの給料が安いから安価で流通しているというのを実感した。頭の上ではそういう人たちがいるというのはわかっているんだけど、製品の向こうにいる顔を思い浮かべるようになったというか。
業務請負会社のCM撮影風景が流されていたけど、アジカンの「リライト」の曲を使っていたCMが日研総業だったのね。
http://www.nikken-sogyo.co.jp/
日研総業
http://homepage3.nifty.com/ALLOWTEX/
番組中に出ていた工場を運営しているアローテックス。携帯は富士通
http://white.kakiko.com/omeemona2005/furi_ta_.htm
画像を使って紹介しているページ。
http://d.hatena.ne.jp/nopiko/20050206#p1
感想リンク集。
そこになかったのをメモ。
http://parkcity.blogzine.jp/taka/2005/02/nhk.html
http://blog.goo.ne.jp/konstanze/e/d54af481c4f9d57b21a2e276def21a6d
http://meza.seesaa.net/article/1849585.html
http://blog.goo.ne.jp/reichan0820/e/8bc25f7c0da1f455ea9b18f6a3ef0712
http://www.gowest.co.jp/weblogs/ghoso/archives/000113.html
偽装請負違反率80%超/東京労働局調査 重大違反事例も
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2005-01-12/04_04.html
日研総業のような会社を「偽装請負」というのを知って、Googleニュースで検索してみたら、赤旗しかなかった…。大手メディアは本当に扱わない話題なんだ。
http://d.hatena.ne.jp/hotsuma/20050207#p1
ほつまさんとこでメモされているんだけど、2chではかなり反応があったらしい。
http://money3.2ch.net/test/read.cgi/haken/1106381860/
日研総業のスレより。

702 名前:名無しさん@そうだ登録へいこう[sage] 投稿日:05/02/06 22:56:32 ID:8dq0s6QY0
>>656
俺は期間工の面接にビシッとスーツを着て面接に行って、
逆に恥ずかしかったです。
だって、面接官以外スーツ姿の香具師いないんですもの。
Tシャツ・半パン、金のネックレスを首から下げた無精ひげのDQNとか、そんなのばっかり。
しかも面接官の渡してくる質問用紙の質問が凄い。
「刺青はありますか?」
「シンナー・覚せい剤・その他薬物の使用経験はありますか?」
この質問が、面接に来る人間の多くがどういう人間なのかを表しています。

質問用紙がすごい…。
http://money3.2ch.net/test/read.cgi/recruit/1107665039/
就職板のスレより。もうDAT落ちしてるんだけど。

56 名前:就職戦線異状名無しさん[] 投稿日:05/02/07 15:02:04
>>53
まあみんな、これでいいじゃん。資本主義ってこういうもんだよ。

戦後民主主義が作り上げた、1億2千万人総中流社会は終わったのさ。
全国民が中流以上の人並みの暮らしができる社会なんて、サヨクの作り上げた不自然な社会だった。
否定されるのが当然なんだよ。社会に勝ち組と負け組が生まれるのは当たり前だろうが。

戦後民主主義社会の常識だった、過剰な人権保護・平等主義・福祉主義社会は否定された。
その結果、本来の競争主義・実力主義アメリカ型資本主義社会になっただけ。
これからは99%の負け組が、1%の勝ち組を支える社会になるんだ。

お前ら戦後民主主義が嫌いなんだろ?社会党民主党も嫌いなんだろ?
ならこの結果も甘んじて受けろよ。自分が負け組になることも受け入れろよ。
お前らをぬくぬくと包んでた戦後民主主義は終わったんだよ。

競争を否定してた戦後民主主義の時代が異常だったんだよ。人権とか平等とかを理由にしてよ。
資本主義というのは本来実力本位の競争社会。負け組は地べたを這いずるのが当たり前。
それが嫌なら他人より頑張るしかない。当然の話だろ?
負け組とかフリーターの言うことって、要するにサヨクの論理だよ。社会が悪い政府が悪いってさ。
自由とか権利ばかり主張して、国家や社会に対する義務など知らん顔。
奴らは戦後民主主義の作り出したサヨクの権化。社会のクズだね。

まあとりあえず、無職のくせに愛国者ぶってる馬鹿は死んでいいよ。

あの番組のおかげで、2chから労働運動家が生まれたりして。

自動車絶望工場 (講談社文庫)

自動車絶望工場 (講談社文庫)

最後に1970年代の話だけど、トヨタの工場で実際に働いて書いた鎌田慧によるドキュメント。

三菱の戦車はエンジンから火を噴く?/三菱重工のガンダム

そういえば、R30でも三菱重工の戦車ネタでのリンク先が二階堂comで萎えたなあ。
http://shinta.tea-nifty.com/nikki/2005/02/gundam.html
ちなみに元ネタは二階堂.comの1/25のもの。
http://www.nikaidou.com/column01.html
Permlinkがないので引用。

サマワに戦車持っていかない理由を知ってるか?火を噴くからだよ」
酔っ払いの市ヶ谷自衛官が語るところによれば、「三菱製の戦車が、大砲以外のところからバンバン火を噴いている」のだとか。戦車から火が吹けば人の口からも火が吹くというわけで、三菱重工はその火消しにやっきになっているらしい。
「三菱の戦車なんて、とても恥ずかしくて持っていけない。だから次期防衛計画でも戦車は減らした。120台から90台だっけな〜。」

自衛隊90式戦車サマワに持っていかないのは、

  • 戦車はメンテナンスが大変。特に砂漠地帯だし。不整地なら戦車が必要だが、普通の場所なら装輪車で充分
  • サマワには120ミリ砲が必要な敵なんていない
  • そんな必要性がないのに、わざわざ戦車を持っていっても、現地の人たちに「自衛隊は戦争しにきたんだ」と怪しく思われたり、野党に国会で突っ込まれたりするだけ

という理由だと思っていたんだけど。
あと、戦車の調達数を減らしたのは、ソ連の上陸作戦なんてのが考えられなくなったから減らしたのだろう。今の自衛隊は戦闘機や戦車といった正面装備(国同士レベルでドンパチするための兵器)はどんどん減ってるはず。それよりも、テロやLIC、災害での緊急派遣などを意識した装備を増やしている。軍オタの方、この90式のエンジンが火を噴く話で何か情報がありましたらよろしくです。
せっかくなので元ネタの三菱重工ガンダムにもガンオタじゃないけどコメントしてみる。

しかも月面開発用の人型建設ロボット??ガンヲタをなめるのもエエ加減にせえよ(※注)。あれは当初から戦闘兵器として開発されたのだ。しかも月ぢゃない!サイド7だ!!それに建設機械が何で最初からビームサーベルとかビームライフル持ってるねん!!

もともと初のモビルスーツであるジオンのザクはコロニー建設用作業ポッドの延長として開発された。そしてそのザクに対抗するため、連邦が開発した初の対モビルスーツ用戦闘兵器がガンダムガンタンクガンキャノンといったV計画。なので、三菱重工の「月面開発用の人型建設ロボット」という発想は別に悪くないんんじゃないの?

有名人ブログの微妙さ

http://blog.so-net.ne.jp/atm/2004-12-26-3
たけくまメモ』のような面白い人を引っ張ってきたほうが、ブログサービスにとってはいいのではないかという話。ただ、『たけくまメモ』ようなブログに面白さを感じるのって、広い意味でのサブカルな趣味がある人であって、ブログサービスはそうでない人を連れてきたいんじゃないかなとは思うけど。
ヘッダを書く時に気付いたんだけど、有名人ブログを「セレブログ」という人がいそうだと思って検索したら…、あった。
http://blog.livedoor.jp/lovely_eripoo/
http://serebumama.cocolog-nifty.com/sereblog/
http://j-cinema.net/blog/

ニュースサイトの書籍化

http://netafull.net/archives/007258.html
http://blog.zikokeihatu.com/archives/000567.html
ネタフルの書籍化ってどうやればできるのかわからないところ。ニュースへのリンクが多いから、それの転載ばかりするってのは難しいし、書籍が出る頃にはその情報が陳腐化するだろうし。情報というのは、フローとストックがあって、ニュースはフロー、でも書籍に向いている情報はストックだと思う。
サイトの書籍化といえば、これは興味深かった。
ちゆ12歳復活〜サイトの書籍化:地獄変00
http://blog.livedoor.jp/jigokuhen00/archives/13600440.html

記事タイトルの付け方

http://type99.net/2005/02/blog.html
個人ニュースサイトにネタバレするタイトルをつけられると困るという意見。自分はオチ重視の記事とか書いたことないってのもあるからか、どんなタイトルつけられても特に気にせず。逆に意外なところがタイトルにされたりして、へーそこが琴線に触れたんだとか面白がって見ている。

ロシアSF作家ペレーヴィンの新作の表紙は安倍吉俊の絵だった!

http://www14.big.or.jp/~onmars/index.cgi?date=2005.02.01
で知ったネタ。
安倍吉俊「愁える」
http://homepage.mac.com/abworks/abcg02.html
新作「化け物の聖典」表紙
http://www.nisso.net/shosai/200411/G4144.jpg
これは構図が似てるとかではなくて、トレースレベルだよ…。

靖国神社にA級戦犯を合祀したのは誰か?/昭和天皇はなぜ靖国に参拝しなくなったかという謎

http://deadletter.hmc5.com/blog/archives/000090.html
以前から靖国陣社にA級戦犯を合祀したのは誰だったんだろうか?*1 多分靖国神社の誰かなんだろうと思っていたんだけど、その疑問に答えてくれる情報が。引用した文章の「天皇」は「昭和天皇」で。

一応ここで靖国への合祀までの事務的な流れを簡単に説明しておく。(1)厚生省(引揚援護局)が、保管されている戦没者カードと靖国神社による「合祀基準」と照合・選別して所定の「祭神名票」に書きこみを行い、(2)それを靖国神社へ送付する。(3)神社側は「霊璽簿」にそれを写し、さらに「索引簿」を作成した上で遺族に通知する。(4)年2回の例大祭の前夜に合祀の儀式を行う…という流れだ。

注目すべきなのはこの中の「合祀基準」だ。これは、戦前では陸軍が、戦後は靖国神社が審査し、天皇に裁可を貰い決定に至る、という形を取っていた。要するにA級戦犯合祀を行うには天皇の了解を取り付けなければならなかったということだ。

1966年引揚援護局はA級戦犯の「祭神票」を靖国神社に送り付けた。しかしこの当時の宮司筑波藤麿は、天皇家宮内庁内の空気を知っていたが為にそれに配慮し合祀を差し止めた。事態が急変したのは、その筑波宮司が急逝し、後任の宮司東京裁判否定派の松平永芳が就いてからだった。1978年松平は宮司預かりとなっていたA級戦犯合祀を行うことを決意し、合祀者名簿を天皇のもとへ持って行く。それを受け取った徳川侍従次長は、天皇の意向に基づき相当の憂慮を表明したが、松平はそれを無視し、独断で合祀を強行してしまう。結果、昭和天皇はこれに反発し、以降靖国参拝は取り止めとなってしまい、今に至るというわけだ。

現代史の対決

現代史の対決

「厚生省引揚援護局」が旧軍人グループに牛耳られていて、靖国神社宮司松平永芳A級戦犯合祀を強硬してしまったために、昭和天皇は反発して靖国に参拝しなくなったという説をこの本で秦郁彦が唱えているそうだ。ここでは触れられてないけど、多分合祀されるまで、昭和天皇は参拝していたのだろう。
靖国参拝問題で、一番の根っこである「A級戦犯を合祀」において、誰が合祀したのかってまったく議論されてないのは不思議だったんだけどなんでなんだろうか。
秦郁彦といえば、資料をガチガチに調べる歴史学者で、偏った歴史観を批判し、右や左の両方から疎まれる素敵な歴史学者なので、このテの歴史認識話をする人の中では信頼性が高いと思ってる。
http://d.hatena.ne.jp/gachapinfan/20050207#p7
2月6日の読売で岡崎久彦が、昭和天皇が戦争指導部を信頼していたから、A級戦犯合祀発覚後、昭和天皇靖国参拝を拒んだことはありえないと書いているそうだ。
確かに戦争初期は東条を信頼していたらしいのだが、それはその前の軍人や政治家があまりにダメだったかららしい。まあ、政治家がダメになった理由としては、もちろん軍部の発言力増大ってのがあるんだけど。でも、敗戦時には信頼なんてなかったという。

*1:このせいで後世でこんなに面倒なことになってるんだから

近代史の認識話の基礎として秦郁彦の本はお勧め

現代史の争点 (文春文庫)

現代史の争点 (文春文庫)

最近、これを読んだんだけど、日清戦争での旅順総攻撃時(乃木が旅団長だった)の虐殺事件とか、家永教科書裁判でなぜ国側の証人として出たか、とか、東条英機の戦争責任として開戦責任の話は泥沼になるから、視点を変えて「敗戦責任」を考えてみるなど、興味深い視点の話があって面白かった。
家永三郎第二次世界大戦中は強烈な天皇主義者だったそうだ。それが戦後、思いっきり転向。そのため秦は「こういう振れ幅の多い方は教科書の執筆に適当ではない」と裁判の尋問で言ったという。今の保守派ももともと左翼活動家だったりするのが多いけど、世の中、活動が活発な人ほど転向家で振れ幅が多いという気もする。
東条英機の敗戦責任のひとつとして、補給を無視した作戦の遂行が挙げられる。第二次世界大戦で日本の戦死者は中国での戦場をのぞくと約150万人。そのうち、約7割は餓死、または栄養失調の結果、病気を併発するというものだった。中国での餓死者のデータはちょっとなかったので推測だけど、中国なら食料を現地調達できたが、太平洋戦線では現地調達ぐらいでは間に合わなかったということなんだろう。こんなに餓死者の多い戦争というのは世界に類を見ないそうで、戦場で武器や兵器で殺されたのならともかく、補給の問題で死んだ人たちというのは、そんな作戦を立案・許可した人間を許さないだろう。そういう作戦を遂行したのが東条英機を始めとする陸軍首脳部だった。日本帝国陸軍は中国でのゲリラ掃討戦のような戦闘を「戦争」だと思ってしまい、そこでの勝利に勘違いしてしまった。そんな人間たちの責任は本来なら日本国民の手で裁ければよかったが、戦勝国による裁判で開戦責任の問題だけ追求され、しこりが残ったと。*1
ちょっと興味深かったのが、「諸君!」に掲載された第二次世界大戦は日本の自衛戦争だったという記事に対して『昭和史の「修正主義史観』を排す」という反論記事。これを「諸君!」に書いたそうなんだけど、掲載されたのが1989年。今だったら「修正主義史観」という言葉を使わなさそうだよなあと思った。おまけに、この記事のオチとして朝日新聞の声欄の女子高生の投書を使っている(笑)。今の時代に掲載されたら、このサヨが!とか言われちゃうのは確実だ。というか、「諸君!」に掲載自体されなさそう。最近の秦郁彦が書く記事を読んでいると、それなりに時代の流れを読んだ方向になっているなーという感はある。
昭和史の謎を追う〈上〉 (文春文庫)

昭和史の謎を追う〈上〉 (文春文庫)



昭和史の謎を追う〈下〉 (文春文庫)

昭和史の謎を追う〈下〉 (文春文庫)

あと、自分が読んだのはこれなんだけど、これも面白かったなあ。

*1:この辺りがかわぐちかいじの『ジパング』のように「海軍主導だったらマシな負け方をした」という架空戦記物が生まれる土壌